万緑の精とたわむれ眠りをり
2006
06 15 追悼句
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俳句 河童倶楽部 メールマガジン 第五拾四号
2006/7/8
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お元気でいらっしゃいますか?
梅雨の晴れ間に大空を見上げると涙を隠すのに苦労します。
大好きな師匠が急逝して間もなくひと月になります。
三十数年前に別れたお袋や親爺の時には感じなかった心の揺れ。
弟が二十数年の人生を閉じた時に似た表現できない胸の痛み。
泣きつかれたひと月でした。
如何お過ごしでしょうか。

藻川亭河童はBLOGで師匠へのTB(トラックバック)を続けています。
昨年の7月から始まりましたが、今では日課になっています。
師匠のBLOGは2006年6月14日で停まったまま動きません。
なくなる日までBLOGは更新されていました。
動かぬBLOGや受信可能なメールアドレスが虚しい。
2006年06月14日
古地図
夏星座パリの古地図と白き壁 林のりゆき
パリ名物のセーヌ川沿いの古本屋台で 買い求めた古地図を何枚か持っているが、
一番お気に入りの巴里の古地図は居間の白い壁に架けている。
この古地図から色々と巴里の歴史に思いを馳せる事が出来る。
それは、かつて訪れた歴史的建造物であったり 小説の中に出てくる場所であったりする。
あたかもタイムスリップして その時の巴里に入り込んだ思いにとらわれることも正直ある。
天上の夏星座はそれらの歴史を全て見つめてきたのだ。
● 古地図は何の象徴か?
わかりません。 きょうはここまで。
こ‐ちず【古地図】
近代以前に作られた地図。
または、単に作成年代が古い地図。
金亀子古地図の海に昏倒す 高尾方子
探梅や古地図にある道たどり 朝木芳子
江戸古地図展げて春を惜しみけり 川村紫陽
★ こんな事ならもっと詳しいTBするんだった。
これが最後の414句目だった。
2005.04.07に始まったBLOG生活に幕が下りた。
2006 06 14 なかむら句会 最高得点句
師匠の最後の句
水無月を草書のごとく眠るなり 林のりゆき
聖路加国際病院
2006 06 15 午前2時57分心不全 永眠 67歳
★ トラックバックTBでの師匠との会話の一部です。
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五月かなうすもも色の月が出て 林のりゆき
● 皐月 五月 考
五月を何で感じますか?
餓鬼の頃の東芝日曜劇場だったかな?
森光子さんが劇の中で詠む言葉が鮮烈な記憶として消えない。
『 貧しいから、貴方にさし上げられるものといえば、
柔らかな五月の若葉と、精一杯愛する心だけです。
でも、結婚してくれますか? 』
正確かどうかは定かではないが、このような文言だったと思う。
五月には、若葉が似合う。
最大のイマジンであろう。
庭中の柿若葉・沈丁の花の後の若葉・屋敷の周りのお茶の若葉
萌えるような垣根の若葉、
藻川亭河童の若葉の原風景は贅沢だ。
考えてみたら自然がいっぱいの処で育ったんだなあ。
言い換えたら、凄まじいど田舎ということだ。
ぎしぎし言えば、 今日の句は河童には合わない。
皐月のイマジンに(うすもも色の月)は無かろう。
自分でも爽やかと認識してあえて何故にぼけた色なのだ。
いくら心象叙情とはいえ、象徴の飛躍である。
だから合わないのである。
うすももはさくらんぼ、林檎の花、杏の花、千代紙の色、
はかない衿当ての清楚さ、お母ちゃんの頬紅の色、・・・ などなど何れも女々しい。
皐月には合わない。
河童ならこうだ。
やはらかく茶葉のあをみて月満ちて 藻川亭河童
うんん?これも女々しいか?
しかも、五月は反面教師である。
哀しい五月病が多くの若者を寄宿舎や寮で苦しめる。
青年よ!起て!挫けるな!
弱きものは汝のみにあらじ・・・
五月かな合抱の杉の群列色新た 橋本夢道
五月かな地玉子を吾がたなごころ 村越化石
大学の草に坐りて五月かな 山口青邨
高館の牛若に逢ふ五月かな 阿波野青畝
1. Posted by のり 2006年05月01日 09:39
お説ごもっとも。
「五月のさわやかさ」を詠むのであれば
指先から風になりゆく新樹光 のようになるが、
「うすもも色の月」 私の五月の膚に柔らかい心地よい夜気のイメージなのである。
意識的に「緑の季節」という詠みを避けてみた。
私なりの五月の感触であるから万人にそれを求めようとは思わない。
いつも的確なTB有り難う。
詳細はサイトヘどうぞ
http://blog.livedoor.jp/aisite23/archives/50706725.html#comments
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俳句に殉じた吾が師匠。
本当に短いお付き合いだったが、中味は十年二十年分の濃さであった。
スランプに陥って先生の句なんか嫌いじゃ!
といっても温かい眼差しが常にあった。
京都での二日間だけが唯一寝食を共にした師弟であった。
薬のようなワインを舐めながら、二人で語り合った夜が懐かしい。
心臓が悪く、円山公園から清水寺までの観光案内には困った。
荷物を一回、二条城前のホテルまで置きに帰ったのである。
高台寺への坂は背中を押して上がらした。
二年坂三年坂も大変だった。
懐かしい思い出。
途中のお店のハングル文字や英語フランス語ぺらぺらだ。
後は数え切れないメールとインターネットの通信指導。
母親に48歳で逝かれた河童は四半世紀以上法事で苦労した。
でも二親の時以上の悲しみは何故なのだろう。
高弟の神楽坂リンダは俳句が生き様を通した文芸だからと説明した。
俳句はその人の生き様を共有する事なのだ。
感動を感性を共にするのだ。
言わば肉親以上の心の繋がりであろうか。
夫婦でさへ心通わぬ現世ではないか。
東京の句会には一回も参加出来なかったが、
毎月の句会通信には郵送参加者も含めてひとり一人にコメントがつけられる。
そして句会通信として郵送されてくる。
そこで自分の句に何点入ったかがわかる。
そういう句会は無い。
まさにひとり一人を大事にする俳句グループで結社ではない。
河童はがちがちの本願寺派門徒、先生は日本基督教団のクリスチャン。
でも、心は同じ。
唯一のご子息が鞍馬口の洛北教会の主任牧師だから、これから話もできよう。
牧師先生の唯一の妹さんであった娘さんを4歳の時に亡くされている。
その娘さんは青山霊園の鳥居坂教会の墓地に、
赤い靴のモデル 佐野きみ ちゃんと一緒に眠っておられる。
そして、ご自分も20日には娘さんの処へ逝かれる。
まるで映画のような話である。
***********************6/19最後の投句予定稿
6月分 叡の会 投句予定作品
ドクダミや母の教えのわかるころ 藻川亭河童
虹の橋母には勾配けはしけり 藻川亭河童
パステルの虹の根っ子や智慧の光 藻川亭河童
すききらいすききらいすき花鬼灯 藻川亭河童
淵蒼き鮎釣り舟に主なし 藻川亭河童
千代紙のがく剥がれ落つ濃紫陽花 藻川亭河童
梅雨靄の樹叡の彼方に師は逝けり 藻川亭河童
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会誌 「叡」 第弐号 〆 6月20日
お題 願以此功徳
ひたすらにただひたすらに通夜の雪 藻川亭河童
秋寂びぬ友竹林の風となり 藻川亭河童
分水嶺木霊を返す余寒かな 藻川亭河童
ハンカチに雪片を受く通夜帰り 藻川亭河童
花菜畑迷路は西へ続きおり 藻川亭河童
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2006年06月01日
薔薇色
薔薇色に薔薇咲きトースト焼き上がる 林のりゆき
庭の薔薇が咲き始めた。
まさに薔薇色の空気が漂う。
薔薇は朝の空気にまこと合う。
アールグレイの紅茶にアンデルセンのパンドミーのトースト。
それに新居浜製の伊予 柑マーマレードの食事だ。
食べながら河童ちゃんの大変さに思いやった。
頑張って欲しい。
リンダと河童ちゃんを世に出すのだから。
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河童さん、河童さんの日記も毎日見てますよ。
河童さんの俳句には境涯性が感じられます。
作り物でない強さが有ると思います。
選ばれる句を目指すのではなく、自分を出す句を目指して下さい。
それが読み手の心を打つのです。
林のりゆき 05 06 11
河童さん
私にも皆んなに言えない家族の事情はあります。
河童さんの力になりたいと心から思っています。
リンダも私も叡の会の仲間も皆んな貴男の味方です。
俳縁という言葉を今一度かみしめて下さい。
貴男はひとりぼっちではありません。
林のりゆき 05 11 13
今日の朝日新聞の俳壇に100句送って
100句没みたいな句が入選していました。
この精神で良いと思います。
藻川亭河童はず〜っと私の弟子です。
林のりゆき 06 01 30
仲間が死ぬのは本当に辛い。
私も最近、大学で一緒に合唱団の創設から展開まで苦労した仲間が亡くなった。
3月に昔の仲間が集まって偲ぶ会をするという。
彼の人柄からして多くの仲間が集まるだろう。
人間死んだら駄目だ。
「死ぬもの貧乏」という言葉もある。
「ひたすらにただひたすらに通夜の雪」
佳い句です。
友人を心から悼む心が「ひたすたに降る雪」という表現で表れています。
河童さんの心が素直に出ています。
お互いに健康には気を付けよう。
林のりゆき 06 02 04
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天国の先生へ届け!- 藻川亭河童
Home 2006/06/17(Sat) 10:22
東京のご自宅の息子さん宛てに弔電を打った。
リンダと同じように電文を読みながらまた泣いた。
交換手は福岡と言っていた。
傍を流れている藻川の藻だと言ったら、こちらは福岡ですと来た。
そりゃわからんわ。
天国の先生に届けとばかりに叫んだ。
*****弔電******
のりゆき先生 河童はさびしいです。
かなしいです。
心よりご冥福をお祈りいたします。
師匠にご指導いただいた教えを心の糧として、 生きていきます。
師匠 林のりゆき先生 さようなら。
やすらかにおねむりください。
先生のご指導句
赤い靴一番線の冬陽かな 藻川亭河童
を、一緒に連れて行ってください。
のりゆき先生 さようなら。
尼崎市 藻川亭河童
追悼句
万緑の精とたわむれ眠りをり 國分のりを
淵蒼き鮎釣り舟に主なし 藻川亭河童
渦潮のねじ巻き終へて半夏生 國分のりを
若楓いのちの道のはてのはて 藻川亭河童
光る川悠久の夏至に存在者 國分のりを
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藻川亭河童の俳句人生軌道に乗りつつあります。
駐輪場の花壇は春浪漫を過ぎていよいよ収束かな。
今年はジャーマンアイリスに始まり、皆が感動した神仏の造形か
注目を集めたのがラッセル・ルピナス。
まるで五重塔の相輪のような神仏の造られた花。
シラー、姫著莪の優美さ。
金魚草のあどけなさ。
とりがい酢味噌を連想するおだまき。
唸るばかりの釣鐘草。 シャクヤク。
素晴らしいの一言。
匂いの無いのが不思議な優美さ。
今は、石竹・撫子の仲間。
もう直ぐ、虎の尾の出番。
いつまでも環境美化に勤めたいものです。
草花の写真に俳句を添えて掲示しています。
メルマガが54号になった。
くだらない人生の藻川亭河童には偉大な事だ。
涙をふきながらがんばります。
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まだまだ俳句とは到底呼べるようなものでは無いことは自覚しています。
はじめの第一歩と考えています。
かじるほど落ち込みが激しいように思われます。
エライものに首突っ込んだものです。
ご購読頂いている45名の方には感謝します。
急激に、ご購読者が増えました。嬉しいことです。
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長文・駄文ご愛読有難うございました。
お茶のみ話の話題になれば嬉しいです。
宜しかったらお手紙ください。
HPも覗いてね!
藻川亭河童
kappa@aisite23.com 藻川亭河童
http://www.aisite23.com
50過ぎて始めたPC. aisite23.comの意味が解っていなかった。
何か化けなくてはいけない。
もったいないと思う。
何も取り柄はないですが。
嗚呼!たいへん! お風邪など召されませぬように・・・・ではまた
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★利用して発行しています。( http://www.emaga.com/ )
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俳句グループ叡の会月例句会より、林のりゆき抄出 師弟作品の歳月一覧
万緑の精とたわむれ眠りをり 國分のりを 2006 06 15 追悼句
水無月を草書のごとく眠るなり 林のりゆき 2006 06 14 最終句
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鼻濁音甘く響けりさくらんぼ 國分のりを 2006 05
遠き雷心音いつか色を持つ 林のりゆき
遊蝶花風の匂ひを運びけり 國分のりを 2006 04
蒲公英と同じ息して昼をいる 林のりゆき
臥龍梅支える母の膝枕 國分のりを 2006 03
早春やさざなみ何時か身に起こり 林のりゆき
ひたすらにただひたすらに通夜の雪 國分のりを 2006 02
ふらここを揺らして父も母も無し 林のりゆき
母恋いや月を離れぬ冬の星 國分のりを 2006 01
冬虹のひと色残り海鳴りす 林のりゆき
枯蓮は痩せた教師のビオトープ 國分のりを 2005 12
煮凝に夕陽の色を閉じこめる 林のりゆき
綿入や夜汽車の汽笛袖に入る 國分のりを 2005 11
星ひとつ連れて戻りぬ霜の夜 林のりゆき
秋日和仁丹の香とすれ違う 國分のりを 2005 10
晩秋の念珠の重さ持ち歩く 林のりゆき
聖職の模索の果てや鰯雲 國分のりを 2005 09
蒼々と見えぬもの降る良夜かな 林のりゆき
密々と心てふ実の袋掛け 國分のりを 2005 08
巻き貝の中に八月消えゆけり 林のりゆき
牛蛙鳴くな腕病む我なれば 國分のりを 2005 07
かつて見し夢の高さに鬼ヤンマ 林のりゆき
雲の峰捨てし郷より公文書 國分のりを 2005 06
うす紙に言葉を包む夕蛍 林のりゆき
母の歳越えたる朝の新茶かな 國分のりを 2005 05
薔薇の朱へ近づく耳を聡くゐる 林のりゆき
恍惚の風に這われて桜蘂 國分のりを 2005 04
残る花四十数個の石の黙 林のりゆき
マシュマロの吐息のごとき彼岸入り 國分のりを 2005 03
木の芽総立ちマンモスは昼寝中 林のりゆき
バレンタイン義理のむかひに哀しき灯 國分のりを 2005 02
追憶の接点あたり蝶生まる 林のりゆき
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